
- AR
- 2023/12/26
ARがもたらす未来像
ビジネスや日常でARの利用が当たり前になる時代
こんにちは!VONS picturesです。
第14回目のメルマガでは、「AR<拡張現実>がもたらす未来像」についてお伝えします。
皆さんは、今後どのような社会が訪れると想像していますか? 変化が激しく未来の予測が難しいVUCA時代において、この質問への回答は簡単ではないかもしれません。
VONS picturesでは、ARが単なるデジタルツールではなく、社会的イノベーションを生むと予測しています。過去のメルマガで広告におけるARの役割をお伝えしたように、ARは広告を魅力的に変えるだけではありません。社会全体の変化を支える一端を担うと私たちは考えています。
その理由は、ARは見たいものや人との接近性を高めるからです。インターネットが進化し、世界中の人たちが物理的な距離を超えて接近できるようになりました。ARは、現実とバーチャルな世界を融合し、本来はそこに存在しないものを現実世界でしっかりイメージできるようにします。
ものや人をより身近に、よりリアルにするARは、未来の私たちの生活に欠かせない技術となるでしょう。ARの利用はビジネスシーンはもちろん、個人にも普及していくと考えられます。
そこで今回のメルマガでは、ビジネスや個人レベルでARがどのように活用されるか、実際の事例をもとに解説します。まずはARの活用を後押しする5Gについてお伝えするので、ぜひ参考にしてください。
【背景】5GがARの活用を後押しする
5Gとは「5th Generation」の略称で、「第5世代移動通信システム」を意味します。日本では2020年からサービスが開始され、エリア拡大が進められています。
実は、これまでの4GではAR体験が制限されていました。20MB以上のAR体験は、4Gネットワークに大きな負担をかけていたからです。そこで、4Gを発展させた超高速で低遅延といった機能が搭載された5Gを利用すると、4Gよりも多くのデータを送受信できるようになります。その結果、4Gより優れたAR体験を提供でき、エンゲージメントやコンバージョンの向上が期待できます。
5GでAR体験を提供すると、遠隔地からの医療、リアルなゲーム、eスポーツ、そして没入感のある広告など、幅広いコンテンツを展開できるでしょう。
【ビジネス】ARを活用したデジタルツイン技術
ビジネスシーンでは、ARを活用したデジタルツイン技術の利用があります。デジタルツインとは、製品などを仮想空間において設計し、シミュレーションする技術です。ARやIoT、AIの進化により、リアルに再現できるようになりました。
IoTで収集したデータをAIが分析し、ARで再現するデジタルツインは、主に製造業で活用されています。
たとえば、製造業のデジタル化を進めるシーメンスでは、製品を実際に作る前にARやVR<仮想現実>でシミュレーションするサービスを提供しています。デジタルで視覚的に設計することで、製品の設計や計画、組立、マーケティングなどプロセスを加速する狙いです。
また、デジタルツインの利用は日本政府が描く「Society5.0」と合致しています。バーチャル世界など科学技術と現実との融合が、目指すべき社会像として内閣府で提唱されているのです。したがって、ARなどデジタル技術の積極的な採用によるDXが、企業の目指すべき方向性だといえるでしょう。
【個人】スマホでARを使うのが当たり前の未来:LiDARとVPS
ARの利用は個人にも広がっています。ここでは、スマホを使ったLiDARとVPSについて解説します。
■LiDAR
iPhone 12 Pro、iPhone 13 Pro、iPad Proには、LiDAR(ライダー)と呼ばれる機能が搭載されています。LiDARとは、瞬時にARエフェクトがつけられるAppleのイチオシ技術です。光の反射時間を計測し、空間やものの距離を正確に読み取ります。
たとえば、次の部屋をLiDARでスキャンします。
すると、このように点描データが作成されます。
そして、ARエフェクト作成ボタンを押すと、紙吹雪のエフェクトが現れます。テーブルなど部屋に置かれた物体を把握し、自然に散っています。
これは、ミラーボールです。光の反射が本物のように映し出されています。
空間全体をスマホで演出できれば、SNSや動画投稿をより楽しめるようになります。
また、LiDARで子どもの成長記録をつけることもできます。
LiDARで身長を計測した後、ARで画面に表示できます。現在の姿とARを比べることで、どれくらい成長したか簡単に確認が可能です。。
このように、LiDARの機能があらゆるスマホに搭載されると、何気ない日常でもARの利用が一般化されていくでしょう。
■VPS
VPSとは「Visual Positioning Service」の略称で、CGを風景の特定の場所に表示させる技術です。スマホカメラである場所を見たとき、特定の場所にCGを重ねてリアルタイムで表示させます。
たとえば、次の画像は渋谷のスクランブル交差点で行われた実証実験です。ここでは、現実とバーチャルな渋谷を重ね合わせました。
スマホカメラを向けると街中をサメや熱帯魚が泳ぎ、空に向けると気温や天気が映し出されます。
このようなAR体験を実現したのが、VPSの技術です。まず渋谷の3Dマップにアニメーションが現れる位置を設定し、スマホカメラで映し出すとVPSが場所や向きを特定。するとサメや熱帯魚が現れ、ユーザーは渋谷で海の中にいるような体験ができます。
また、ポケモンGoを開発したNianticは、2022年に「Lightship VPS」という新サービスを発表しました。
東京やパリ、ニューヨーク、シドニーなど世界中の都市から3万箇所以上を「VPSスポット」に設定。Niantic傘下の「8th Wall」が提供するWebブラウザでAR体験ができる技術を使い、現実世界とデジタル世界を融合しました。ユーザーは、特別なアプリをダウンロードすることなく、各場所で手軽にARコンテンツを楽しめます。
特定の場所で魅力的なCGが出現するため、観光や地方活性化、イベントなどのプロモーションや広告宣伝にVPSとARが活躍します。
まとめ
AR技術は日々進化しており、今後ビジネスをはじめあらゆる場面で活用されると期待できます。特に5Gの普及に伴い、ARの導入はますます進むといえるでしょう。人々がスマホを使って気軽にARを体験したり、LiDARでスキャンして自らエフェクトを作り出したりすることも可能です。
企業のプロモーション活動でも積極的にARを採用し、現実とバーチャルを融合するのが当たり前となる社会がすぐそこまでやって来ています。そこで、いち早くARを取り入れ、新しい体験をユーザーに提供することが大切です。
VONS picturesでは、スマホのWebブラウザでAR体験ができる「WebARコンテンツ」の企画から制作まで承っています。VONS picturesが提供している「アプリフリーARⓇ」ならアプリ開発が必要なく、コストを抑えてARコンテンツを作成可能です。
ポケモンGoのNiantic傘下の「8th Wall」と代理店契約を交わしており、基本的なARコンテンツ制作から、知見を活かしたカスタマイズまで幅広く請け負っています。
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